あくびが止まらないのは病気かも!?頭痛が原因?理由や対処法を解説します!
「よく寝たはずなのにあくびが止まらない…」「眠くもないのにあくびが止まらない…」なんて悩みを抱えている方もいると思います。
今回はそんなあなたのためにあくびが止まらない時に疑われる病気についてや、あくびを止める方法などについてまとめました!
他にも、あくびのメカニズムなどについても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
あくびってそもそも何?
あくびは医学用語で「欠伸」と言います。疲れている時や体や心が休息を求めている時に起きる生理現象です。
具体的には脳の働きが鈍くなって酸欠状態のようになることで反射的に「あくび」がでると言われています。
あくびをすることで、多くの空気を吸い込むことができるので、新鮮な酸素を脳に送り低下している脳の働きを活性化してくれるという効果があるんです。
そして、あくびには副交換神経を優位にする働きもあると言われています。副交換神経が優位になると筋肉が和らぎ、血管が緩んで体温が上がって血圧が下がった状態になります。
つまり、あくびをして副交換神経が優位になると体が休息状態に入り “リラックス効果” があるんです。
また、最近ではあくびをする時に大きく口を開くことで、あごの筋肉が刺激され、さらには脳に刺激が与えられることもわかっています。
あくびにはこのような役割があり、脳の働きが鈍くなったり、身体の休息が必要な時に起こる反応なんです。
あくびの原因とは?
あくびは先ほど解説したような理由から発生すると言われていますが、実は明確なメカニズムは解明されていないんです。
現在のところは「眠い時」「疲れている時」などにあくびをすることが多いので「より多くの酸素を取り込むため」「脳を活性化させるため」などといった説が有力です。
また「脳の温度を下げるため」というような説もあります。
脳を使い続けて温度が上がった時に、脳へのダメージを減らすためにあくびをし、冷たい酸素を取り込んで、冷たい血液を脳へ送るんです。
実際に、あくびをした後には体温が低下するという実験結果があるようです。
今回ハック氏はプリンストン大学のアンドリュー・ギャラップ氏との共同研究で、あくびによって上顎洞(副鼻腔の1つ)の仕切り壁が動いて送風機のように拡大・縮小し、脳に空気を送り込んで温度を下げるという理論を発表した。
「あくびが出るのは脳を冷やすため?」より引用
あくびには「大丈夫なあくび」と「大丈夫じゃないあくび」があるの!?
これまでの解説であくびが人間にとって大事な反応であることは理解していただいたとは思いますが、実はあくびには「大丈夫なあくび」と「大丈夫じゃないあくび」があるんです。
その2つについてはこれから解説していきますが、もしあなたが「大丈夫じゃないあくび」に当てはまった場合は病気などの可能性が考えられますので注意が必要です。
大丈夫なあくびとは?
私たちがよくあくびが出るシュチュエーションとして「夜に眠たくなった時」「朝起きた時」などがありますよね。
あとは「授業中」「つまらない会議中」「家でボーとしている時」「お昼ご飯を食べ終わった後」などでしょうか。
これらのシュチュエーションであくびが出る場合は「大丈夫なあくび」です。
これらのあくびは「眠気」「疲れ」などによって起こっていて、あなたの体が自然に新鮮な酸素を脳へ送り込もうとしている状態です。また、あなたの体が脳を活性化させようとしているとも言えます。
大丈夫ではないあくびとは?
一方で「大丈夫じゃないあくび」とは疲れてもいないし、眠くもないのに起こるあくびのことを言います。
このあくびのことを一般的に「生あくび」と言います。このあくびが起きる背景には “病気が隠れている” という可能性があってかなり注意が必要です。
もし、あなたが「眠くもないのにあくびが止まらない」「疲れてもいないのにあくびが止まらない」という状態なのであれば、次に紹介する病気が原因であくびが発生していることが考えられます。
あくびが止まらない時に考えられる11個の病気とは?「生あくび」に潜む危険性について
では、あくびが止まらない時に疑われる病気について解説していきたいと思います。11個の病気について解説していきますので、ぜひご覧ください。
糖尿病
糖尿病になると血液中に異常にブドウ糖が増えてしまいます。そのブドウ糖を処理しようとしてインスリンが多く分泌されるようになり、食欲が増進するなどの症状が起きます。
そして、症状が悪化してくると、ブドウ糖をエネルギーとして吸収できなくなった体が、代わりのエネルギーとして体の筋肉や脂肪をエネルギーに変えようとするので、筋力や体力などが低下していきます。
結果的に、エネルギー不足が起きる形になり「疲れやすい」「すぐに眠くなる」などに悩まされるようになります。
なので、糖尿病になると「十分睡眠を取っているはずなのに日中眠気が襲ってくる」「疲れやすくなった」等の症状が現れてきてあくびがよく出てくるようになります。
他にも「急激に痩せた」「尿が泡立つ」なども糖尿病の症状ですので注意するようにしましょう。
偏頭痛
偏頭痛は脳の血管が拡張することで “ズキンズキン” とした拍動性の痛みが生じるものです。偏頭痛になると主にこめかみから目のあたりに痛みが発生します。痛みの発作は4時間ぐらい続くこともあれば、数日間続くこともあります。
こめかみや目の辺りの片側に現れることが多いと言われていますが、両側から痛むこともあります。女性ホルモンと関連があるので女性に偏頭痛が発生する場合が多く、20~40代女性に起こりやすいとも言われています。
偏頭痛の原因は明らかにされていませんが、「体質」「ストレス」「過労」などが主な原因と考えられています。そのため「完全主義」「努力家」「神経質」などの性格の人がなりやすいとも言われています。
他にもチーズやワインなど特定の食べ物や薬などが原因で偏頭痛が発生することもあります。
偏頭痛が起きる前に、立て続けにあくびが出ることがありますが、先ほども解説したように偏頭痛は脳の血管が拡張することで起きます。
なので、脳の血管に酸素を取り入れるようとしてあくびが発生すると言われているんです。
貧血
貧血の方の7割〜9割は “鉄欠乏性貧血” といわれ、体内の鉄分が不足することによって起こります。
私たちの体の中では、鉄分を主成分とするヘモグロビンが酸素とくっつくことで、全身に酸素が行き渡ります。しかし、貧血になって鉄分が不足するとヘモグロビンも減ってしまいます。
そうなると、全身へ酸素を運ぶことがままならない状態になるので、心臓や肺が少しでも酸素を運ぼうとして「動悸」や「息切れ」などの貧血の症状が出てきます。
また、脳内の酸素量も減少するので、体が少しでも酸素を多く脳へ運ぼうとしてあくびがよく出るようになります。
脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管が詰まって血流が低下してしまう病気です。その結果、血管が詰まってしまったところから先は酸素不足や栄養不足に陥ってしまい脳組織が壊死してしまいます。
このように、脳梗塞になると脳が酸素不足になってしまうので、脳へ酸素を送り込もうとしてあくびが出るようになります。あくびの他にも「めまい」「吐き気」などの症状が出てくる時もあります。
睡眠障害
睡眠障害が起きる原因は様々です。「ストレス」「蕁麻疹などの体の病気」「うつ」「生活リズム」など人によって原因が異なります。
睡眠障害になると「よく眠れない」「寝ているのにスッキリしない」などが起きて、睡眠中に疲労が解消されなくなります。
結果的に、昼間に脳の働きが低下するために、あくびがよく出るようになります。
低酸素血症
低酸素血症は、動脈中の酸素が不足した状態です。肺胞内で出入りする空気が極端に減少して、体内の酸素量が少なっていきます。
そうなると、脳内の酸素量も減ってしまうことになるので、脳へ酸素を送り込もうとしてあくびがよく出るようになります。
狭心症
狭心症とは、血管内腔が狭くなることによって心臓の筋肉へ供給される酸素が不足することを言います。発作が起きると一時的な胸の痛みや圧迫感を感じます
狭心症の症状の一つといしてあくびがよく出ることがあります。
自律神経失調症
自律神経は全身の器官をコントロールしてくれているものです。なので、自律神経のバランスが崩れると全身の機能に異常が出てさまざまな症状が出ます。
主な症状としては「慢性的な疲労」「だるさ」「めまい」「偏頭痛」「動悸」「ほてり」「不眠」「便秘」「下痢」「微熱」「耳鳴り」「手足のしびれ」「口やのどの不快感」「頻尿」「残尿感」などなど。
上に「慢性的な疲労」「だるさ」「不眠」などが出てきましたが、これらが原因で「よく眠れない」「疲労が取れない」「昼間に眠くなる」などが起きてあくびがよく出るようになります。
起立性低血圧
起立性低血圧は横になった状態などから、急に立ち上がったりした時に「めまい」「ふらつき」「失神」の起こる病気です。脳への血流を調節する機能が落ちることが原因と言われています。
脳の酸素量が減少することもあるので、脳へ酸素を供給しようとしてあくびがよく出るようになることがあります。
低血糖症
低血糖症は、名前から「血糖値が低いこと」と誤解されがちですが「血糖値を調節できず、安定した血糖値を維持することができない」病気のことを言います。
初期の低血糖の場合、低血糖を脳が感知すると「血糖をあげろ」と指令を出します。
そして、糖を補うために肝臓に蓄積されている糖が放出されたりするのですが「あくび」「だるさ」「動悸」「空腹感」などの症状が起こると言われています。
さらに、脳のエネルギ-が不足して「思考能力の低下」「行動異常」「頭痛」などの中枢神経症状が出てくるので、その結果あくびがよく出るようにもなってきます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は「睡眠時に呼吸停止」や「低呼吸」などになってしまう病気です。主な原因としては2つあります。
1つ目が、睡眠中の筋弛緩により舌根部や軟口蓋が下がり気道を塞いでしまう場合です。この原因が睡眠時無呼吸症候群の9割を占めていると言われています。
2つ目は、脳から呼吸指令が出なくなってしまう呼吸中枢の異常です。睡眠時無呼吸症候群の中でも特に珍しい原因です。
睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠中の呼吸停止や低呼吸などによって睡眠の質がかなり低くなります。なので、寝ているつもりでも実際は眠れていない状態になり疲れが取れません。
結果的に、睡眠時間はしっかり取っているつもりなのに、昼間に強い眠気を感じてあくびが止まらなくなります。
あくびが止まらない時は病院の何科に行けばいいの?
いかがでしたでしょうか?あくびが止まらない場合は、上のような11個の病気が考えられます。もし、心配な方は病院で診察を受けることをオススメいたします。
「眠い時にあくびが出る」「1日に2〜3回はあくびが出る」などの場合は正常であると考えられるので大丈夫です。ただ、明らかにあくびの回数が多かったり、あくびが止まらない場合は病院で診察を受けましょう。
そして、病院に行く時は「脳神経外科」のある病院で診察を受けるのが良いです。なぜなら、まずは命に関わるであろう「脳梗塞」かどうかを確かめた方が良いからです。
上にあげたような、あくびがよく出る場合に疑われる病気の中で、すぐ命に関わるような病気は「脳梗塞」なので、あくびの原因がわからない時には、まず「脳神経外科」を受診しましょう。
また、「脳神経外科」の中でも “頭痛専用の窓口” があるような病院がオススメです。片頭痛に関する治療やMRIなどでより細かな検査を行うこともできるからです。
あくびを止める方法を紹介!
では、最後にあくび止める方法について解説していきます。
最初に方に解説したように「眠気」「退屈感」「疲労感」があるような時は、脳の働きが低下しているので活性化させようとしてあくびが出ます。
また、過度なストレスなどで緊張している時は交感神経が優位になっていますが、リラックス効果のある副交感神経が働くと、体が自律神経のバランスを保とうとしてあくびが出ます。
あくびを止める方法として有効だと言えるのは「ストレッチ」「深呼吸」「仮眠」です。まず、「ストレッチ」「深呼吸」についてですが、これには血行を促す効果があります。
血行が促されることで、脳への血流や酸素量が増えるので、あくびが止まることが期待できます。
それでもあくびが止まらない場合は、10分程度の仮眠や休憩を取ってリフレッシュしましょう。そうすれば、あくびを止めることができます。
また、手の小指の爪の生え際にある「ショウタク」というツボを押せば眠気がなくなり、あくびを止めることができると言われています。
このツボの位置や押し方などについては以下の動画で詳しく解説されているので、興味のある方はご覧ください。
また、交感神経を刺激して集中力をアップさせることであくびを止める方法について解説してくれている動画もありましたがので貼っておきますね。