広東住血線虫が北上!ナメクジ注意!広東住血線虫とは?感染すると病気になるの?
あなたは「広東住血線虫」という寄生虫をご存知ですか?何やら人間に寄生することもある恐ろしいもので、北上中なんだとか。気になったので、広東住血線虫についてチェックしてみました!
調べてみると、広東住血線虫は日本にすでにいるらしいですよ!これは注意が必要ですね。
広東住血線虫とは?や、広東住血線虫が感染すると病気になるのか?などについてまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
広東住血線虫が北上!ナメクジに注意!?
広東住血線虫という寄生虫が、世界のこれまで確認されていなかった地域にも広がっていて、北上しているとのニュースが報じられました。
オーストラリア人のサム・バラード氏は19歳のとき、パーティで友人たちにけしかけられてナメクジを食べた。数日のうちに、彼は珍しいタイプの髄膜炎にかかり、それから1年以上昏睡状態が続いた。意識が戻った後も首から下の麻痺は治っていない。
医師によると、バラード氏の病気の元凶はナメクジに寄生する広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis)だという。(参考記事:「驚愕!ナメクジの腹に潜んで旅をする線虫」)
さらに注目すべきは、この寄生虫が今、世界のこれまで確認されていなかった地域にも広がっていることだ。(参考記事:「目から寄生虫が次々と、14匹を摘出、初の感染例」)アジア原産の広東住血線虫は現在、アフリカ、オーストラリア、カリブ海諸国、米国南部などでも見られる。2017年には米ハワイ州の疫学者サラ・パーク氏が、同州での感染例が年間10件ほどにのぼると報告した。
「脳に入る寄生虫が温暖化で北上、ナメクジに注意」より引用
ナメクジを食べてこんなことが起きるなんて….怖いですよね。しかも、生息地が広がっていて北上していると書いているではないですか…
広東住血線虫とは?
広東住血線虫という寄生虫は主に、カタツムリやナメクジの仲間に寄生するとのことです。しかも、見た目には特に変化がないので、広東住血線虫が寄生しているかどうかがわからないとのこと。
カタツムリやナメクジだけではなく、それを食べた「イヌ」「馬」「鳥」などにも寄生するそうです。
あと、広東住血線虫という寄生虫はは一時期をネズミの体内で過ごすそうで、ネズミの糞などから排出されます。
そして、その糞をカタツムリやナメクジが食べることで寄生しますが、最終的に広東住血線虫が繁殖するためにはネズミの体内に戻る必要があるんだとか。
英語で「rat lungworm(ネズミ肺線虫)」と呼ばれる通り、広東住血線虫は生涯の一時期をネズミの肺で過ごす。感染したネズミが咳をして、肺から喉に幼虫が吐き出されると、すぐにまた飲み込まれて腸を通り抜け、糞と一緒に排出される。続いてカタツムリやナメクジがこの糞を食べ、幼虫が体内に取り込まれ、しばらくの間、新たな宿主の中で成長する。
広東住血線虫が繁殖するには、その後、幼虫がネズミの体内にふたたび戻らなければならない。このステップは、感染したカタツムリやナメクジをネズミが食べることで完了する。ネズミの体内に戻った幼虫は脳に移動し、そこである程度まで成長してから、心臓と肺を繋ぐ肺動脈に移る。心臓から血液が送り出されてくるこの場所で、広東住血線虫はようやく交尾に至る。
「脳に入る寄生虫が温暖化で北上、ナメクジに注意」より引用
んーーなるほど。ちょっと複雑ですが、カタツムリやナメクジに寄生するだけでは広東住血線虫は繁殖できないということですよね。
あと、「ネズミの体内に戻った幼虫は脳に移動し、そこである程度まで成長してから」とありますが、これは人間に寄生した時にも起きる現象だそうです….
感染すると病気になるの?
広東住血線虫は人間に寄生すると、ネズミの体内と同じように脳を目指すそうです。そして、脳の中に侵入して脳の中に居座るそうですよ。めちゃくちゃ怖い寄生虫ですね…
「広東住血線虫 北上」とのニュースが流れたので、「まだ日本には広東住血線虫が上陸していないのかな?」と思ったのですが、調べてみると日本でも広東住血線虫が確認されているみたいです!
嘘だろって感じですが、これまでに「鹿児島県」「福岡県」「広島県」「愛知県」「静岡県」「神奈川県」「小笠原父島」「東京都」「北海道」などにいるドブネズミやクマネズミなどから広東住血線虫が見つかったとのこと。
しかも、日本で人間に感染したケースもあって、これまでに少なくとも
54例(2003年8月現在)
の人体症例が確認されているそうです!
広東住血線虫が感染することを「広東住血線虫症」というらしく、感染すると以下のような症状が現れるようです。
広東住血線虫(Angiostrongylus cantonensis ) に起因する疾病で、好酸球性髄膜脳炎、あるい は好酸球性髄膜炎を惹起し、髄液の好酸球増多が特徴である。眼型もある。
「広東住血線虫症とは」より引用
まとめ
広東住血線虫怖いですね…
ただ、生のカタツムリやナメクジを食べないようにすれば感染を防ぐことはできるそうです。もし、カタツムリやナメクジを食べる時には熱処理を加えれば大丈夫とのこと。
ニュースでは以下のように注意喚起をしていました。
生のカタツムリやナメクジと同様、カエルや淡水性のカニやエビを生で食べることもおすすめできない。米疾病対策センター(CDC)によると、こうした食材は少なくとも3分間茹でるか、内部の温度を最低74℃まで上昇させた状態で(鶏肉も同様)、少なくとも15秒間調理して寄生虫を殺す必要がある。
ナメクジを食べないようにすることなど簡単だと思う人もいるかもしれないが、ふとした偶然から小さな個体を口にしてしまうことは十分に考えられる。また、ナメクジが通った後に残る粘着物にも寄生虫がいることがある。
「家や庭周辺のカタツムリ、ナメクジ、ネズミなどを除去することも、リスク軽減につながります」と、CDC寄生虫性疾患局疫学チームの責任者スー・モンゴメリー氏は言う。「野菜を生で食べるときにはよく洗い、水筒などはカタツムリやナメクジが入らないよう、確実に蓋を閉めてください」
庭の野菜につくナメクジを退治する際には、死骸をその場に置きっぱなしにしないようにすることが重要だ。ネズミ、ペット、野生動物などが死骸を食べてしまうおそれがある。
「脳に入る寄生虫が温暖化で北上、ナメクジに注意」より引用
生のカタツムリやナメクジだけではなく、野菜を生で食べる時も注意が必要なんですね…広東住血線虫にはみなさん気を付けましょう。